脳卒中と精神状態
脳卒中を起こした患者の家族は、リハビリに再発予防に、多くの困難に直面しますけれども、中でも手強いのは、患者に出現するさまざまな精神状態です。
脳卒中発症後に現れる主な精神状態には、認知症、うつ状態、夜間せん妄そして不眠といったものががあるのではないでしょうか。
認知症の患者は少なくありませんけれども、脳卒中発症後に現れる認知症は、特に血管性認知症と呼ばれているところです。現在、日本では高齢者がかかる認知症のほぼ半数がこれに当たります。
多発性脳梗塞で生じた場合、多発梗塞性認知症とも呼ばれます。この症状が現れた場合には、脳循環改善薬や、アルツハイマー病の治療に用いる治療薬を投与する場合もがあるのではないでしょうか。
脳卒中後のうつ病は、発生直後から一定期間経過した後に現れますけれども、そのまま「脳卒中後うつ」とか、血管性うつと呼ばれます。
うつ状態では、何事にも意欲が低下するので、リハビリには不都合なので、副作用の少ない抗うつ剤を投与しましょう。
夜間せん妄状態になると、夜、興奮状態になったり、幻覚症状を起こし暴れたり独り言をを言いだしたりするので、医師の協力をあおぎ、適切な睡眠薬や向精神薬を投与しましょう。
脳卒中後の不眠は、昼夜が逆転して日中寝すぎるのが原因となる場合が多いので、昼間、ムリなく起こしておくことが有効になると思います。